性感染症検査のタイミングと方法

性感染症(STI/STD)は、無症状で進行することが多く、気づかないうちに感染が広がってしまうケースが少なくありません。特に近年は梅毒の報告数が急増しており、定期的な検査の重要性が高まっています。本記事では性感染症検査の基本を整理します。

性感染症の主な種類

クラミジア感染症

日本で最も患者数が多い性感染症。男性の場合、尿道のかゆみ・排尿時の違和感などの軽い症状が出ることがありますが、無症状の方も多いです。放置すると不妊の原因にもなります。

淋菌感染症(淋病)

排尿痛、膿のような分泌物が特徴。クラミジアと同時感染も多いです。抗生物質による治療で完治可能ですが、近年は薬剤耐性菌の出現が問題に。

梅毒

近年急増中の性感染症。第1期では性器に痛みのないしこり、第2期では全身に発疹が出ます。放置すれば数年〜数十年かけて重大な合併症を引き起こします。早期発見が極めて重要です。

HIV感染症・AIDS

HIVウイルスによる免疫不全。現在は治療薬の進歩により、早期発見・早期治療でほぼ通常の生活が可能。日和見感染を抑える生涯にわたる服薬が必要。

ヘルペス(性器ヘルペス)

水疱状の発疹と強い痛み。ウイルスを完全に除去することはできませんが、抗ウイルス薬で症状を抑えられます。

尖圭コンジローマ

HPV感染による性器のいぼ。外用薬・凍結療法・レーザー治療などで対処します。

検査のタイミング

感染が疑われる行為からの推奨検査時期

  • クラミジア・淋菌:1〜2週間後
  • 梅毒:4〜6週間後
  • HIV:3ヶ月後(早期検査は1ヶ月後も可)
  • B型肝炎:1〜3ヶ月後
  • ヘルペス:症状が出てからの検査

感染初期は抗体ができていないため検査で陰性となるケースがあります(ウィンドウピリオド)。心配な行為から1ヶ月以内の検査は、再検査が推奨されます。

検査方法

クリニックでの検査

泌尿器科・性病科・性感染症内科で受けられます。問診のうえ、血液検査・尿検査・分泌物検査などを実施。結果は1〜7日程度で出ます。料金は1項目3,000〜8,000円程度、複数項目セットで1〜3万円。

自治体の無料検査

保健所では、HIV・梅毒・クラミジアの匿名・無料検査を受けられます。実施日・予約方法は自治体により異なります。

郵送検査キット

自宅で検体を採取し、郵送で検査機関に送る方式。匿名で受けられ、結果はWebで確認できます。1項目4,000〜8,000円程度、複数項目セットで1〜2万円。

定期検査のすすめ

性的活動がある場合、症状がなくても以下のタイミングで検査を受けることが推奨されます。

  • 新しいパートナーができたとき
  • パートナーの感染が判明したとき
  • 不特定多数との接触があったとき
  • 定期的(半年〜1年に1回)

感染を防ぐために

  • コンドームの使用(最も基本的かつ重要)
  • パートナーの特定
  • 定期的な検査
  • 感染が疑われる場合は早期受診
  • HPVワクチン接種(尖圭コンジローマ・咽頭がん予防)

感染した場合の対応

性感染症の多くは適切な治療で治癒可能です。感染が判明した場合は、以下を実施しましょう。

  • パートナーへの告知と検査の依頼
  • 治療終了まで性交渉を控える
  • 処方された薬を最後まで服用する
  • 治癒確認の再検査を受ける

性感染症に関する詳細情報は厚生労働省のサイトでも確認できます。

※本記事は医療アドバイスではありません。検査・治療は必ず医療機関にご相談ください。